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「出向を命じられた。このまま元の場所には戻れないのではないか」——会社の都合で慣れた職場を離れ、先の見えない不安を抱えていないだろうか。
出向中に転職活動はできるのか。
出向に限らず、在職中に動くことをためらってしまう人は多い。
結論から言えば、在職中でも、出向中でも、転職活動はできる。
出向は転職に不利とも限らない。
むしろ、動くなら今だ。
私自身、複数回の組織変更を経て、40代半ばで出向を経験した。
望まない異動を何度もくぐってきた当事者として、実際に動いたときの進め方を、この記事に書く。
読み終えるころには、在職中・出向中の転職活動の進め方、不利かどうかの実感、そして自分で探す・プロに任せるという2つのルートが見えてくるはずだ。
出向中に転職活動はできる|まず知っておきたいこと
出向中に転職活動はできるのか。
結論から言えば、できる。
法的にも、まったく問題ない。
「就業中に転職活動をするのは違法ではないか」と不安に思う人は少なくない。
だが、転職活動そのものを禁じる法律はない。
在職中にどの会社を調べ、どこに応募するかは、働く本人の自由だ。
出向中であっても、この自由は変わらない。
出向というのは、籍を出向元に残したまま、別の会社で働く状態を指す。
つまり雇用契約の相手は、あくまで出向元の会社のままだ。
籍が移っているわけではないので、自分の意思で次を探すことに、何の制約もない。
いーしげ出向先になじめるか不安。このまま戻れないのかもしれない…
私自身、出向を通知されたときは、目の前が暗くなった。
これまで積み上げてきたものが、いったんリセットされる感覚があった。
新しい職場でやっていけるのか、もう元の場所には戻れないのではないか——そんな不安ばかりが頭をめぐった。
だからこそ、まず知ってほしいことがある。
出向中でも動いていい。
その事実を知ることが、最初の一歩になる。
不安で立ちすくむより、「自分には選択肢がある」と知るほうが、ずっと前に進みやすい。
出向は転職に不利?出向経験者が感じたこと
出向は転職に不利になるのか。
結論から言えば、不利とは限らない。
むしろ、語れる経験になる。



出向経験なんて、転職では不利になるだけではないか…
私も最初はそう思っていた。
会社の都合で動かされた立場を、面接でどう話せばいいのか見当もつかなかった。
それでも、出向は転職に不利とは限らない。
むしろ、見せ方を知っているかどうかの問題だ。
私が転職エージェントの担当者から教わったのは、出向前と後で共通する業務を見つけて、それを職務経歴書に書くという方法だった。
たとえば、私のいた職場では出向前から書類を電子化する「ペーパーレス」が進んでいた。
ところが出向先では、まだ多くのやり取りを「紙」で行っていた。
そこで私は、出向先でも文書の電子化を進めるよう働きかけ、少しずつだが紙の運用を切り替えた。
これは、職種が変わっても一本通っている軸になる。
事務系で培った業務改善の感覚を、現場でも発揮できたという実績だ。
40代以降の転職では、こうした指導力や改善力も評価される。
だから出向先での経験も、書き方次第でプラスに変えられる。
出向で職種が変わったとしても、自分のなかに通っている軸は消えない。
その軸を見つけて言葉にできれば、これまで積み上げてきたものは、強みとして残る。


転籍・出向・転職の違いを当事者目線で整理
出向、転籍、転職。
この3つは似ているようで、まったく違う。
違いは「雇用契約の所在」、つまり自分の籍がどこにあるかにある。
整理すると、次のようになる。
| 区分 | 籍の所在 | 自分の意思 |
|---|---|---|
| 出向 | 元の会社のまま | 会社が決めることが多い |
| 転籍 | 移った先の会社へ | 会社が決めることが多い |
| 転職 | 自分で選んだ会社へ | 自分で決める |
出向は、籍を元の会社に残したまま、別の会社で働く状態だ。
転籍は、籍そのものが移る。
そして転職は、自分の意思で次の会社を選んで移ることを指す。
私は、この転籍も出向も、どちらも経験してきた。
以前いた会社が清算されたとき、親会社へ転籍した。
その数年後、今度はその会社から出向を命じられた。
どちらも、自分から望んだ異動ではない。
だからこそ、実感としてわかることがある。
出向も転籍も、「選んでいない異動」だ。
会社の都合で、自分の立つ場所が決められていく。
一方で転職だけは、自分の意思で選び取れる。
同じ「移る」でも、その意味はまったく違う。
この違いを理解すると、見えてくるものがある。
今の自分がどこに立っていて、これから何を選べるのか。
それがはっきりすると、次の一歩を踏み出しやすくなる。
出向中の転職活動の進め方|2つのルート
では、出向中の転職活動は、具体的にどう進めればいいのか。
進め方は大きく2つのルートに分かれる。
「自分で探す」か、「プロに任せる」かだ。


ルートA:自分で探す
まずは求人サイトに登録し、自分のペースで求人を眺めるところから始める方法だ。
すぐに応募する必要はない。
どんな会社があるのか、自分の経験がどんな求人に当てはまるのかを知るだけでもいい。
私自身、最初の一歩はここからだった。
転職サイトに登録し、自分のキャリアシートを書いてみる。
動くのが怖い人にとって、いちばん始めやすい入口になる。
ルートB:プロに任せる
もう少し踏み込むなら、転職エージェントに相談する方法がある。
担当者がついて面談をしてくれて、私のときは定時後や土日にも時間を調整してもらえた。
エージェントの大きなメリットは、プロの目線でアドバイスをもらえることだ。
さきほど、「出向の前後で共通する業務を職務経歴書に書くと良い」という話を紹介した。
あれは、このルートBで登録した担当者から教わったことだった。
登録前、私は出向前と出向後の仕事をまったく別物として捉えていた。
「事務職と現場業務、両者との間に共通な業務のつながりなどない」と思い込んでいたのだ。
共通する軸があると気づけたのは、第三者であるプロが、私の経歴を客観的に見てくれたからだった。
自分では見えない強みを見つけてくれる。
そこに、エージェントを使う価値がある。
ここが大事なところだ。
会社を辞めてから探すのではなく、出向という立場で給料を受け取りながら探せる。
焦って決めずに済む分、冷静に次を選べる。
どちらか一方に絞る必要はない。
まずは両方に登録して、自分に合うほうを見比べるのが現実的だ。



在職中や出向中のうちに動けば、収入を保ったまま次を探せるので安心して転職活動を進められるよ。
その前に、自分の経験を棚卸しするなら
ここまで2つのルートを紹介してきたが、応募に進む前に、もうひとつ知っておきたい選択肢がある。
自分のこれまでの経験を棚卸しする、という方法だ。
出向や職種転換を経験していると、自分の経歴をどう語ればいいのか、自分でもよくわからなくなることがある。
何が強みで、どんな仕事に向いているのか。
それが整理できていないまま動き出すと、途中で迷いやすい。
私が最近知った中で気になっているのが、キャリフトというキャリアコーチングのサービスだ。
40代・50代に特化していて、同世代のトレーナーがキャリアの棚卸しから伴走してくれるという。
正直に書いておくと、私自身はまだ利用したことがない。
だから「使ってよかった」とは言えない。
それでも、いきなり応募に向かう前に、自分の経験を整理する入口として気になっている。
同じように気になる人は、まず無料相談から試せるようだ。
詳しい内容は、こちらの記事でも触れている。
まとめ|出向中こそ、転職活動を始めていい
ここまで、出向中の転職活動について書いてきた。
最後に、要点を振り返っておきたい。
在職中でも、出向中でも、転職活動はできる。
法的にも問題はなく、雇用契約は今の会社にある。
出向経験は、見せ方しだいで強みにもなる。
出向の前後で共通する業務を見つければ、職務経歴書にプラスとして書ける。
進め方は、自分で探すルートと、プロに任せるルートの2つ。
まずは登録して、見比べるところから始めればいい。
そして何より、働きながらの今こそ、動き出すのにちょうどいい。
会社を辞めてからではなく、収入を保ったまま次を探せるからだ。
焦らず、冷静に選べる。
老後のお金に不安がある人は、賃貸・独身の老後資金の記事もあわせて読んでほしい。
動けない気持ちの整理は、40代の転職が難しいと感じる理由にまとめている。
出向のリアルは、こちらの体験談で詳しく書いている。
出向であっても、在職中であっても、今は終わりではない。
次を選ぶための、始まりにできる。








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