「出向は何年まで続くのか」。
内示を受けたとき、私が真っ先に知りたかったのはこれでした。
検索すると「平均は3年」と出てきます。
ただ、その3年が自分に当てはまる保証はどこにもありません。
同じことを考えている方も多いのではないでしょうか。
平均を調べても、自分の年数は分かりません。
代わりに、自分がいま出向のどの局面にいるかを知ると、次に確認することが決まります。
私は在籍出向4年目で、満了まで半年です。
この記事では、1年目から4年目までに何が変わり、何が変わらなかったかと、満了半年前の今も延長について何も伝えられていない現状を書きます。
あわせて、私の職場で見た延長の実例と、戻る場所が変わった人の実例も紹介します。
出向期間は決まっていなくても、期間ごとの局面を知っていれば、先が見えないなりに備えることはできます。
読み終えるころには、自分の局面と、そこで確認すべきことが分かります。
出向期間は何年まで?検索の「3年」と私の「4年」
「出向 期間」で検索すると、AIによる概要が「平均は3年が最多」と答えます。
ところが「出向 何年まで」で検索し直すと、同じ概要が「1〜3年程度が多い」に変わりました。
引用元は転職メディアの解説記事で、根拠は「調査によると」とあるだけです。
調査名も年も書かれていません。
私も公的な統計を探しましたが、在籍出向の平均期間を示す数字は見つけられませんでした。
検索で出てくる3年は、根拠をたどれない目安です。
出向期間に法律上の上限はなく、年数は出向元と出向先の契約で決まります。
仕組みは出向に選ばれる人の記事に書いたので、ここでは繰り返しません。
私の職場でも、出向は3年の人が多数でした。
私が内示で聞いた年数は4年です。
「なぜ自分だけ4年なんだ」。
そう思いました。
あとから職場で聞いた話では、出向先の業務に使う設備の契約期間に合わせたものだそうです。
本人の事情ではなく、会社の都合で年数が決まる。
検索の平均が自分に当てはまらない理由は、ここにあります。
自分の出向が何年までかの答えは、平均ではなく、自分の会社の中にしかありません。
在籍出向4年目、満了半年前の私の現在地
内示は出向日の2ヶ月前、直属の上司からの口頭でした(伝えられ方は出向に選ばれる人の記事と出向拒否の記事に書きました)。
その日から4年目までを、年ごとに書きます。

1年目:慣れるまで半年、「これは何年続くのか」
デスクワークから、倉庫での現場作業へ。
職種が変わり、力仕事も加わりました。
通勤は片道10分から片道1時間30分の車通勤に、起床は7時から5時30分になりました。
一番きつかったのは仕事より起床時間です。
出向した最初の月は冬でした。
暗いうちに起き、寒い中を1時間30分運転する。
この1ヶ月で「これは何年続くのか」と初めて考えました。
仕事に慣れたと感じたのは半年後です。
慣れる前のこの時期に、転職活動で成功した同僚の話を聞いて、自分も動いてみようと思いました(経緯は出向中の転職活動の記事)。
2年目:起床5時30分が苦にならなくなった
業務は同じ倉庫の現場作業です。
変わったのは体のほうで、5時30分の起床が苦にならなくなりました。
社員の顔ぶれは1年目と同じです。
ただ、派遣社員は入れ替わりが激しく、名前を覚えたころにいなくなる人が何人もいました。
3年目:残業は増え、休みは増えた
業務内容は変わりません。
変わったのは仕事量と休みです。
派遣社員が多く辞めて仕事量が増え、残業が増えました。
一方で出向先の休日が増え、それまで出勤日だった祝日が休みになりました。
休みの変化は有給休暇にも効きました。
有給は出向元の22日分をもらえますが、2年目までは祝日に休むために有給を使っていました。
3年目からは祝日が休みになったので、平日に気軽に有給を取れるようになりました。
仕事はきつくなり、休みは取りやすくなった。
3年目はそういう年でした。
4年目:満了まで半年、まだ何も伝えられていない
更新か復職かの満期は、来年2月末です。
満了の半年前になりましたが、延長の話は来ていません。
出向元との接点は、半年に1回の面談です。
夏と冬の賞与のあとに出向元の上司が来て、査定に意見があれば聞くという恒例の場です(出向者の評価が低く固定される仕組みは出向の給料の記事)。
この面談で「今の業務に不満があれば相談に乗る」と言ってもらえるのは、ありがたいと思っています。
ただ、期間の話は出ません。
半年に1回、出向元と話す場があっても、何年までかは話題にならないのです。
私からも、まだ聞いていません。
今の職場は体力的にはきついのですが、人間関係には恵まれています。
今は会社の判断に任せる方向で考えています。
満了の半年前でも、本人には何も伝えられない。
これが在籍出向4年目の現在地です。
出向期間が延長されるとき、どう伝えられるか
私の出向先では、満了で戻る人より延長される人のほうが多数です。
延長は1年きざみで、出向元の直属の上司が現場まで来て、本人に直接説明します。
伝えられるのは、満了日の2ヶ月前までです。
内示のときと同じで、期限の2ヶ月前まで本人は知らされません。
私が見聞きした範囲では、出向元に戻った人は、欠員が出た部署への補充か、特別なスキルを求められた人でした。
戻るには、戻る側に理由が要る。
延長には、それが要らない。
この差が「大半が延長」という結果につながっていると私は見ています。

私自身は、1年延長になる可能性が高いと予想しています。
理由は、出向元に私を戻すポストが用意しにくい状況だと見ているからです。
ただし、これは私の予想で、会社に確認したわけではありません。
予想と分かった上で、延長を前提に来年以降を考えています。
延長を告げられて断れるのか、断ったらどうなるのかは出向拒否の記事に書きました。
延長は、会社間で決まったあとに本人へ伝えられます。
だから、伝えられる前に自分の予想を持っておくのです。
出向期間中に「戻る場所」が変わることがある
満了で出向元に戻れたとしても、戻る先が出向前と同じとは限りません。
私の職場で見た例です。
ある出向者の在籍中に、出向元にあったその人の元の部署がなくなりました。
別の部署と合併して、新しい部署が生まれたためです。
その人は出向元で複数の部署を経験していたので、戻る先は出向直前の部署ではなく、以前に経験した別の部署になりました。

満了で戻る、延長される、早く戻る。
出向の終わり方はこの3つで語られることが多いのですが(分類は出向に選ばれる人の記事)、この例はどれにも収まりません。
戻ったが、戻る先が変わった。
出向期間が長くなるほど、出向元の組織も動きます。
出向期間を数えるときは、「いつ戻るか」だけでなく「どこに戻るか」も変わりうると知っておいてください。
出向期間の局面別にできること
期間は自分で決められません。
ただ、局面ごとにできることは決まっています。
私の4年間を振り返って、局面を3つに分けました。
- 内示直後:年数と、その年数になった理由をその場で聞く。私は4年と聞いて落胆しただけで、理由を知ったのはあとになってからでした
- 延長を告げられたとき:延長の年数と次の満了日を確認する。断る選択肢があるか(出向拒否の記事)、出向先に残る道(出向先への転籍の記事)も含めて、次の満了までに何を決めるかを決める
- 満了半年前:何も来なくても、延長か復職かの予想を立てる。半年に1回の面談は、自分から期間を話題にできる場でもある
先が見えないことへの備え
期間が読めないなら、期間が決まる前に見ておくことを決めておくのが現実的です。
私が4年間で「決まる前に見ておけばよかった」と思ったのは、次の4つです。
通勤と体力。
片道1時間30分と5時30分起床が、あと何年続いても持つか。
お金。
出向中に給料が伸びなくなる構造(出向の給料の記事)を前提に、家計を組めているか。
出口。
出向中の転職ルート(出向中の転職活動の記事)と、転籍という出口(出向先への転籍の記事)を知っているか。
気持ちの置きどころ。
出向をリストラの始まりと感じた日のこと(40代でリストラを感じた日の記事)を、いま冷静に見直せるか。
4つとも、延長を告げられてから考え始めると間に合いません。
期間を決めるのは会社ですが、決まる前に何を見ておくかは自分で決められます。
まとめ|出向期間は何年まで?決まる前に自分の局面を確かめる
出向期間について、この記事で書いたことを整理します。
- 検索で出る「平均3年」は根拠をたどれない目安で、年数は会社の都合で決まる
- 私は在籍出向4年目で、満期は来年2月末。半年前でも延長の話は来ておらず、私は1年延長を予想している
- 延長は決まったあとに伝えられる。戻れても、戻る場所が変わる例がある
- 局面ごとにできることは違う。期間が決まる前に、見ておくことを決める
あなたはいま、3つの局面のどこにいるでしょうか。
次にできることは1つです。
自分の局面を確かめ、その局面で確認することを1つだけ決めてください。
内示直後なら理由を聞く、満了前なら予想を立てる。
それだけで、待つだけの時間が備える時間に変わります。
出向期間は決まっていなくても、局面が分かれば、先が見えないなりに備えられます。

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